バーニングマンへチャリで行った話・2002【前編】

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2000年に続いて、2002年も自転車でブラックロックデザートまで走り抜いてしまった私の旅の様子です。
なぜ、2000年にあれだけ死にかけてコリゴリな思いをしたのに再び挑戦してしまったのか? その答えはいつまでたっても見つかりそうにありません。

また今回はモバイルPCと音響カプラーを携帯し、道中の様子をリアルタイムにレポートしておりました。不安定なネット接続、どんどん消耗していくバッテリー。でも、ディスプレイ表示される日本語や、ごく当たり前のように届いてくる日本のニュースは虚無の砂漠の中で精神的に非常に助けられました。

またどこかに旅へ行くことがあればやってみたいですね。とにかく生きて帰って来れてよかった!

8月22日 目白→成田→ロサンゼルス→リノ

14:25 東京出発
目白の自宅をちょっと遅めに出発したら、見事にバウチャーの引き替え集合時間に遅れてしまいました。

んで、成田まで先に送っていたチャリを引き取ってみると、よよよよよよ、早くも梱包の段ボールがボロボロになっている・・・。安いのはいいけど、ABCポーターズさん荷物の扱いがひどすぎませんか・・・。飛行機に乗せる前の段階でこんなにダメージをくらっているとは思わなかった・・。無事にリノまで到着しますように。お願いしますよー。

その後、京樽でサーモンイクラ丼を食べ、出国審査をなんなくすり抜け、それでは今から出発です。さらば日本。待ってろブラックロック!

17:25 太平洋上空
大韓航空KE001便は定刻を30分遅れて出発しました。通路側の座席が空いていなかったため、苦手な窓側です。ブラブラ歩くのが好きなので窓側はちょっと気を遣いますね。

さて、VAIOにヘッドホンを装着してMP3でも聞こうかな・・・と。

VAIO

VAIO

あれ?なんだか音が小さいなー。ボリュームもっと上げてみよう。うーむ。イマイチ。ん、あれ? 俺がヘッドホン差し込んでいるの、オーディオアウトじゃなくってビデオアウトの端子じゃん・・・。

スピーカーから大音量でトランス(CHI-A.D. Astral Warrior)が流れていました。すまぬ、隣の人。

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飛行機はメシも食えるしコーラも飲めるし、映画も音楽もあるので、旅の中で一番快適な時間です。

そして、機内食はいつものように二食たいらげて、トイレが空きだしたらVAIOの充電と歯磨きでもしてこようーっと。そんな感じです。到着まであと6時間か。早いな。

10:02 ロサンゼルスで乗り換え
↑ここから時間はアメリカ現地時間になってます。

無事にロスに到着し、鬱陶しい入国審査を終えて今度はアメリカン・エアラインズに乗り換えてリノまでまた飛行機です。うっかり「I ♥ AMSTERDAM」というTシャツを着ていたため、「おまえアムス好きなの?」と入国審査官から質問されてしまいました。

「いやー、あっはっは。英語よくワカリマセン」とお茶を濁してその場はパスしたけど、気ぃ抜いてました。てへへ。みんなも主張のありすぎるTシャツには気をつけよう!!

航空会社が変わるために一度預けたチャリをピックアップしたところ、段ボールがかなりボロボロになっている・・・。中が無事だといいのだけど・・。気のいいアメリカンに再度チャリを預け、道中の無事を祈ります。

ロス空港でのネット接続は予想以上に簡単にできました。音響カプラーを使って公衆電話から接続すると一発でつながり、速度も20kbps。なかなか速いですなぁ。バーニングマンの事前合宿として八丈島でやってたときより快適です。

音響カプラー

音響カプラー

飛行機の中で結構VAIOを使ったので、ここらで一度充電したいなーと思い、空港の中をウロウロしながら勝手に使えそうなコンセント探し。

やっとこさ見つけたのはおそらく掃除機用と思われる通路脇のコンセント。目の前にはふつうにイスに座っている人がいるのに、それに対峙するように通路脇に座り込んでこっそり充電スタート!

そんなこんなをしていたら、なんと公衆電話に「データポート」なる差し込み口を発見! なにこれ? こんなの今まであったっけ? ていうか、すげぇ地味に付いていて気づきにくい!

とどのつまりは日本のISDN公衆電話(グレ電)のようなモジュラージャックが付いているのです。これを使えば音響カプラーなんて必要ないじゃん! やったー!

dataport

時代は進むもんだなぁと思いました。

13:43 リノ到着
無事にアメリカン・エアラインズに搭乗し、1時間半の軽いフライトの末、ネバダ州・リノに到着しました。

んで、迷惑そうにレーンから出てきた巨大段ボールを抱えて空港の外に出ます。ここからダウタウンも近いので、チャリを組み立てて走っていくことにしました。毎度の事ながらリノは快晴。強烈な日差しと乾いた空気が心地よいです。

これから始まる旅路に胸躍らせつつチャリを組み立ててみると・・・

ガビーン!! 大ショック!!
ギアのネジがひとつない!!!!!!!!

ないもんはない!これでは走ることができない!!!! どうするマゲオ、どうなるマゲオ!!!!!!!!

正直もう、あまりのショックに無気力になってます。はぁ・・。詳細は後ほど。

16:07 リノ空港からダウンタウンへ
詳細です。

チャリを段ボールに入れるには前輪と後輪、サドル、ペダルを外さなくてはなりません。今回日本から持っていく用にチャリ屋でもらった箱はちょっと小さめだったため、後輪のギアのネジをゆるめてムリヤリ収納しました。

んで、そこの「ギアとチャリ本体を止めるためのネジ」をちょっとゆるめて、でも取り外さないで箱にしまったところ、なーんと段ボールの中には「ギアとチャリ本体を止めるためのネジ」がなくなってしまっているチャリの姿が・・・。

箱の中をどう探しても出てこない。カバンの中にも紛れ込んでいない。

がびーん。どうする? このネジがなかったらギアがつけられない=チャリは走らないぞ。他から流用できそうなネジでもないし、うわっ、お手上げ!?

・・・お手上げ状態ではあるけど、どうにかこうにかがんばるしかないでしょ。

ひとまずギアではなくタイヤを止めるための「クイックリリース」を使ってムリヤリに止めて応急処置。リノにはチャリ屋が何件かあるので、とりあえずはこれでチャリ屋まで走って行ってみよう・・・。パーツ売ってれば修理できるだろうし・・・。

うわー、でもこれでパーツなかったらキッツイなー。スタートしたばかりなのに・・・。キッツイなー。

恐る恐るペダルを踏み、よろよろと走り出してみる。よよよ、遅いなー。思い切りギアを換えるのは危険だから様子を見つつゆっくり走る。案外うまく乗れそうだけど、これじゃちょっとなー。

ブラックロックへの道のりは非常に危険なため万全な準備で挑むはずだったのに、いきなりこんな状態では・・・。

8月23日 リノ→Hwy 445

13:51 チャリ直る
なんとかかんとかチャリ屋に到着。そしてチャリが直りました!! すごいぞリノの自転車屋!絶対にないだろうと思っていたネジをあっさりと取り出して、

「これで大丈夫じゃない? 1ドルでいいよ」

って、あんたサイコー!! まったく一時はどうなることかと思いましたが、実に気持ちよく直ってしまいました。
ついでに軽くチューニング(ギア・アジャスト)なんてしてもらったおかげでもうサイコー! ガンガン走れます。ガンガン走ってます。町中でチャリがあるのってすごく快適!!

いやー、リノっていいところだなー。

そんなわけで、今日はこれからスーパーマーケットの「smith」にてお買い物です。砂漠用の食料をガッツリ揃えたいと思います。まぁいつものようにベーグルとビーフジャーキー中心で。待ってろブラックロック! 今行くぞー!!

17:45 カジノで遊ぶ
「smith」で一週間分の食料であるベーグル24個とビーフジャーキー3袋を買い、帰りにシルバーレガシー(カジノ)へ寄ってスロットなんぞ回してみました。

結果は1ドルしか使っていないのに120ドルの勝ち!!!!!

おおお! なんかすごいじゃん俺! 日本を出発する前よりも持ち金が増えてんじゃん! サイフの中に生まれて初めて100ドル紙幣が入ってますよ。ふっふっふ。誰だコレ。

そしてついでにサーカスサーカス(これもカジノ)にも寄って、旅のお供となるぬいぐるみを2体ゲットしました。

前来たときにはポケモン全盛期で大好きなポケモンぬいぐるみがたくさんあったのに、今年はわけのわからん動物やスパイダーマンのぬいぐるみばかり・・・。

まぁそれでも旅の同士は欲しく、ぞうさんとトラさんをゲットしたのでした。この2体を連れて行かなかったらベーグルがあと2袋は持ってるだろうけど、そういうわけにもいかんのである。なんといっても一人旅は寂しいのだ。はっはっは。男の一人旅なんてそんなものですよ。はっはっは。

今日はこのままメシでも食って、夜の10時頃に出発の予定です。

22:00 リノ出発
メシ食いました。そして、さようならリノ。ついに出発です。

では、はりきって走りましょう!! 明日の朝にはピラミッドレイク到着の予定です。
満月がバキバキに明るい!! 死にませんように!

23:30 ハイウェイ445沿いのセブンイレブン
ピラミッドレイクまで行く道のりの4分の1くらいのところにセブンイレブンがあります。いつものようにホットチョコレートとブルーベリーマフィンを買ってしばしの休憩タイム。

店の外側にコンセントを発見したのでコッソリ充電できないかなーと様子を探ってみてたけど、ヒマそうな店員がずっと掃除をしまくっていたため断念。VAIOのバッテリー切れが若干心配です。

8月24日 ピラミッドレイク→WINO BEACH→ニクソン→Hwy 447

2:45 ピラミッドレイクストア到着
なんと、あまり疲れることなくピラミッドレイク近くの「ピラミッドレイクストア」に到着してしまいました。予想よりもぜんぜん早い到着です。2000年よりスピードアップしてる気がする。すごいな俺。

でも真夜中なので当然閉まっています。ううーむ。

そして、そばの小さな建物に明かりがついてます。なんだろコレ。ドア開いてて冷蔵庫がある。倉庫っぽいな。お、あそこに待望の空きコンセントを発見!!

というわけで、さっそくVAIOの充電スタート!!(マネしちゃダメよ)

いやー、勝手に侵入してます。真夜中でよかったです。遠くで犬が吠えまくっているのがちょっと気になります。誰かに見つかったらどう言い訳しようかな。さっぱり思いつかないな。撃たれませんように・・・。

休めるときに休んでおかないと危険なので、充電しつつ一休み。マフィンうまい。

さて、このままピラミッドレイクストアを越えて走れば朝にはピラミッドレイクに到着できるハズ。がんばっていきましょう!!

3:30 ピラミッドレイク到着
なんと、ピラミッドレイクストアを越えて少しするとピラミッドレイクが見えてきてしまいました。暗くてよく分かんないけどまちがいないハズ。あれ? こんなに近かったっけ?ううーむ。なんだかあっさり到着できたなー。あまり疲れてないし、いいペースだなー。

とりあえず2000年と同じように「WINO BEACH」でキャンプをすることにしました。

熱射病で死にそうになったときの大きな岩「INDIAN HEAD」が遠くに見えます(このときの話は「バーニングマンへチャリで行った話・2000」で)。

あー、あのときはつらかったなー。今年は案外余裕があるなー。これが経験ってものなのかなー。俺も大人になったものだなー。
ていうか日本はどうなってんのかなー。仕事も探さなきゃなー。

とかなんとか言ってると、「WINO BEACH」の看板を発見!さっそくビーチに向かいます。

ピラミッドレイクの砂はすごくやわらかく、ズブズブと埋まってしまうためにタイヤを取られて大変でした。クソ重いチャリを持ち上げて運びつつ、なんとかビーチまで到着。満天の星空と静かな湖。いい感じです。

あれ? キャンピングカーが止まっている・・・。誰かキャンプしてんのか。これじゃ全裸で泳いだりしにくいかもな。まぁいいや。とりあえずテントを建てなきゃ。

4:03 懐かしのWINO BEACH
というわけでテントも建てたし、予定よりも早い時間だけど就寝でーす。ここでしっかり休んでおかないと、明日は地獄の道であるハイウェイ447だし、早いつっても夜中の4時だし。

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外は寒いけどテントの中は以外と暖かい。ぬいぐるみ2体と一緒に眠ります。連れてきてよかった。ぐう。

11:24 WINO BEACHで泳ぐ
いんやー、しっかり寝ました。湖の側だからか、この時間でも意外と風が涼しくてサイコー!

そうそう、先客のキャンピングカーは子供連れの平和な家族であったため、とりあえず全裸で泳ぐのは遠慮しておき、短パン1つで泳ぐことにしました。きゃほーい!!

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が、んが! み、水が冷たい! そして遠浅すぎて泳げねえ!!

はい。わずか10分足らずで水泳は終了です。ムダに体力使ってもダメだしね。朝食はベーグル1つとビーフジャーキーです。こんなんで走れるのかいな俺。でも他に食うものないもんなぁ。

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あー、ベトナム麺とか食いたいなー。

14:30 WINO BEACH出発
ううーむ。気がつくとビーチに大勢の人がやって来ている・・・。今日って土曜日だし、学生さんとか夏休みも終わりが近いし、天気もいいからリゾートなのかな・・・。

そうなるとチャリで来てソロキャンプをしている私はちょっと居心地が悪いので、ちょうど時間もいいし出発することにします!

ここからニクソンの町まではすごく近いし、ニクソンにはビジターセンターがあるのでちょっと休ませてもらおう。んで、日が沈み始めたら地獄道であるハイウェイ447へ挑み始めよう。

おっしゃー、決定でございます。そうとなればテントも片付けます。

走り出します。ちんたらちんたら。
走っています。ちんたらちんたら。

う、ううーむ。あれ?

ニクソンが見えてこない・・・。

予想では15分も走ればニクソンが見えてくるハズだったのに、まったくなんにも見えてこない・・。
炎天下を走るのは強烈に体力を奪われ、ノドもやたらと乾いてくる・・。

どこじゃー、ニークソーン!!

16:00 やっとこさニクソン到着
ややや、やっと見えてきましたニクソン。想像以上に遠かったなー。読みが狂ってました。

んで、ビジターセンターにさっそく寄ってみます。ここら一帯はかつてネイティブ・アメリカンたちの土地であり(まぁそう言ったらアメリカ全部そうだけど)、そのころのあれやこれやが展示されているのです。

入ってみるとエアコンがなんとも心地よい。受付の人は電話中であったため、軽く手を振って挨拶。展示物を見つつ、あわよくば充電できないもんかとコンセントを探します。うーむ。展示のテレビと壁にもう1箇所あるにはあるけれど、コッソリは使いづらいなー。仕方ないので充電はあきらめて、トイレに行って水を飲んで帰ることにします。

最後に受付の人へ、
「いやー、ありがとうございましたー」
とか適当に話して
「どこから来たの?」
と聞かれたので東京であると答えると、
「ひょっとして前もチャリで来てた人? バーニングマンにまた行くの?」
って、おいおい覚えてたんですか! そう、そのチャリ好きの日本人です!!同じ人だと気づかなかったー。

いやー、うれしかったです。公衆電話ならこの先の店にあるよーと教えられてお別れ。ありがとう!!

17:12 ニクソンストアでネット接続
ビジターセンターのすぐ先、ハイウェイ446とハイウェイ447の交差点にニクソンストアがあります。
とりあえずメシ!ってことで、ハンバーガーのデリを注文。チーズバーガーとポテト、ドリンクのセットで$3.5となかなか安いです。ハンバーガーがファーストフードであることを忘れるくらい時間かかったけど、うまかったなー。

その後、店の外の公衆電話から音響カプラーを使ってネット接続をしていると「なにやってんの?」と話しかけられました。

えーと、コレとコレを使ってコレからインターネットにつないでいると答えたら「すごいテクノロジーだ!」と驚いてました。
まぁ今の時代に音響カプラーで接続なんてないですからねぇ。通信速度は9.6kbpsなんですけどねぇ。たはは。

そして、ここからガーラックまでは60マイルもあるのにチャリで行くつもり?とまた驚かれました。

んで、次の人はここからガーラックまでは70マイルもあるのにチャリで行くつもり?と驚いていました。どっちじゃー。10マイルの差は俺にとってはキッツイぞー。

まぁ、そんなこんなでひとまず体力はバッチリ、お腹もバッチリ。けっこう大事なメンタル面も、ニクソンストアのおばちゃんがすごくいい人だったのでいい調子。そろそろそれじゃ地獄道であるハイウェイ447を行ってみますか、行きますか!!

夕方6時10時)、最後の道のりであるハイウェイ447へついに乗り出す! ジャジャーン!!

19:45 ハイウェイ447を走る
ハイウェイ447はブラックロックへ続く最後の一本道のため、横を車で通りすぎる連中はほとんどがバーニングマン・ピープル。チャリに向かって声援をかけてくれます(でも応援しているクラクションなのか「ジャマだよ!」というクラクションなのか分からない時もあり)。

左手にはピラミッドレイク、そして沈みゆく大きな夕日。すごいロケーション。大自然の中にいる俺。この景色を見てしまったら、他のとこなんて感動しなくなってしまいそうです。本当にすばらしい。こういう時にちゃんと写真を撮れればカメラマンなのかもしれないけど、俺は違うので、この景色は自分の目だけで楽しむことにして走り続けました。

夕日を見ながら走るのはなかなか快適。気温も暑くなく寒くなく、ブリブリ走れる。

ブリブリブリブリ。

ううーむ。だんだんつらくなってきました。想像通りの地獄道。まずもって歩道がないために車がすぐ横を走り抜けていくのが最高に怖い。

気の利いた車はウィンカーを点滅させて大きく横を追い抜いてくれるけど、たまにすごい近いところを超スピードで追い抜いて行くヤツもいてマジで殺されそうになります。

そりゃそうだ。誰がこんな道をチャリで走っているヤツがいるなんて想像するだろう。

俺だって98年、99年に車でブラックロックへ行ったときにはガンガンに音楽をかけ、車内でシッチャカメッチャカに踊りながら足でハンドルを握って運転していたくらいだから、そりゃ仕方ないってものかもしれないけどね。

なんだかそろそろ日が沈みそうだ。先へ急ごう。

20:45 完璧な闇に包まれる
すっかり日も沈んでしまい、ものすごい横風が吹いてきました。おそらく太陽で暖められていた地表が日没によって一気に冷えるために起こる風(気流)だと思うけど、き、キツイ・・・。横風の中を走るのはとにかくキツイ・・・。

しかもまだ月は出そうにありません。おかげで真っ暗な道をライト1つで走らなくてはならず、かなりキッツイ状態でした(日が沈んだために完璧な暗闇になっていて、民家もなければ当然街灯もない!)。

一人で砂漠の暗い道を走るのは精神的にやられてしまいます。

左側にある大きな岩が「竜の頭みたいだなー」とうっかり想像してしまったら、その考えに取り憑かれてしまいました。

やばい竜の頭が俺を襲ってくる!! 竜が追いかけてくる!! こええええええええ!!!!

見事なまでのナチュラル・ハイです。精神集中していないとフラフラと倒れてしまいそうです。目の前バキバキです。

はぁ・・・。早く月が出てこないかなー。

21:24 笑顔の満月
やっと月が出てきました!! 日の出は見たことがあるけど月の出は初めて見たかも。右の山が徐々に明るくなっていて、本当に日の出のように月が出てきたのです。

ぽっかりと浮かんだ満月はバッキー!とすごい笑顔をしていました。励まされました。
本当に満月が笑ってたんです。月が出た途端に世界も明るくなったし。「うわ、満月が笑顔じゃん!!」と一人で盛り上がってしまいました。

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笑顔で見守ってくれる月を力に、走る、走る、走るマゲオ!!

んが、ここでニアミス事故発生!
アホなキャンピングカーが俺のすぐ横を猛スピードで走り抜けたため、風圧ではじき飛ばされてしまいました。

今回の旅で初めての転倒。痛いとかではなく、くやしかった。でもケガも故障もなし。ラッキーだった。
あれで接触していたら確実に命はなかったな・・・気をつけないと・・・。

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