覚醒剤を一度使うと廃人になるという嘘を止めなければ、これ以上の薬物汚染は抑止できない

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speedandponp

さまざまな有名人の逮捕で注目される覚醒剤の怖さ。たくさんのメディアが「覚醒剤なんて一度使ったら最後!」というのを伝えています。しかし、ドラッグ事情通としては妙な違和感があります。

メディアが煽る危険性と実体験の違い

たとえば、脳機能学の第一人者・苫米地英人氏。

【外部サイト】苫米地英人氏、覚醒剤は「初めにやった200倍の量が欲しくなる」 (スポーツ報知) – Yahoo!ニュース

「覚醒剤がどれだけ手を出してはいけないものか理解して欲しい」と話し、「ドーパミン経路をやられる。耐性ができて、どんどん必要量が多くなる。だいたい最初にやったときの100倍から200倍の量が欲しくなる」と恐ろしさを説明。

(上記サイトより引用)

アホか!通常の1回あたりが30mg(0.03g)だとすれば、100倍で3g、200倍で6gになるワ!そんなの狂って死ぬっつーの!!!!!(覚醒剤の致死量は0.5gから1g程度)

こちらのまとめにも違和感が。

【外部サイト】なんJに降臨した「覚せい剤の危険性を説く人物」の説明がマジで分かりやすい : 無題のドキュメント

覚せい剤はドパミンに似せた構成になっとるのよ、んでめっちゃ気持ちよくなったりするんやね

そうするとな、黒質が「お?俺必要ないんじゃね?」っていってドパミンを出さなくなるのね
変性、簡単にいうと壊死、死んでしまうわけな、脳みそって一度死ぬと再生しないのね

そうなってしまうともうクスリなしじゃ生きられない、クスリ打ってないとなにしても気持ちよくない
クスリを打つと更にドパミンが出なくなる、クスリを止めようとしてもドパミンでないとなにも楽しくないからクスリを使う の無限ループ

最終的にドパミンが出なくなる、ドパミンはアセチルコリンっていう体を動かす神経伝達物質にもなるから体も動かなくなる
涎だらだらの廃人の出来上がり、クスリやったら終わりってのはこういうこと

一度だけでも手出したら終わり、ダメ、絶対。

(上記サイトより引用)

アホか!槙原敬之も岡村靖幸も元気にしてるし、野球&覚醒剤で清原と同じ江夏豊もきちんと復帰したワ!清原もマーシーもシャブ使いながらテレビに出てたワ!健康的に日焼けしてたワ!

ちなみに「アセチルコリン」の生成を促進するサプリもありますよ、と。

シチコリン500mg(Citimac)

今までの抑止論の限界と逆メリットの懸念

今までの抑止論は「覚醒剤は一回使えば廃人になる。絶対に手を出してはならない」というものでした。しかし、これでは「まったく使ったことのない人」にはメリットがあっても、一度でも手を出した人には逆メリットになる恐れがあります。

  1. 一回目は「廃人になるかも」と、非常にドキドキしながら使う
  2. 終わった後、「やっちまったなー、ヤバイなー」と思う
  3. しかし、しばらくすると別に覚醒剤がなくても生きていられることを実感
  4. 「まだ中毒になっていないから大丈夫」という気持ちで常用が始まる

このパターン通りになってしまったのが、ご存じ世間をお騒がせのマーシーです。顛末はこちらのマンガで分かりやすく読めます。全人類必読の書です。

私は決して「覚醒剤は安全」と主張したいわけではありません。危険な面があるので、所持・使用が法律で禁止されています。

しかし、「一度使うと廃人になる」という情報が先行しすぎることによって、実際に使ったとき「あれ?廃人になってないからまだ大丈夫じゃね?」という心理状態になってしまうこと、それによって覚醒剤を使うのが日常生活の一部になってしまうことを危惧しています。常用も乱用も、罪は罪です。

※一度使うと廃人になるのは危険ドラッグやアヘン、ヘロインの類だと思います

本当に「止めたいけど止められない」という心理状態で続けている人だけではなく「いやいや、いつでも止められるよ」と信じて、いつでも止められる気持ちがあるからまだ中毒者じゃない、もう一回くらい大丈夫というループになっている人も、確実にいるはずです。マンガに出てくるような「ヤクくれー!」という状態ではなく、「あるなら使ってみたい」くらいの状態の日々ですね。

薬物中毒者のリハビリ施設として「ダルク」がすっかり有名になりました。私はダルクの存在について、もちろん素晴らしい活動をされているのだと想像しますが、一方で「薬物から立ち直った人がたくさんいる環境に身を置く」のは諸刃の剣になりそうな危惧があります。

まわりにそういう人がいればいるほど、もしまた覚醒剤と出会ったときに「俺も立ち直れるだろうし、もう一回・・・」という気分になるかもです。お酒でもタバコでもLSDでも覚醒剤でも「俺はこのくらい使ったことがあるよ」という会話は定番です。まわりからそういう話が聞こえてくる環境を遮断するのも大切なことではないでしょうか。

また、「薬物を使ったら社会生活が終わる」みたいな論調も、非常に危険だと思います。三田佳子次男が通算4度目の逮捕をされた際に出ていた「夜回り先生」のコレなんて、本当にひどいものですよ。

【外部サイト】「夜回り先生」が語る薬物乱用者の末路「病院か刑務所か土の中」 – ライブドアニュース

3度目の逮捕の後、私の関係する施設に入って東京を離れて数年間本当によく頑張っていた。こちらに帰ってきたとのことで心配していたのですが、こうなってしまいました。三田さんに言いたいんですけれど、薬物乱用者の行き着き先は3つしかない。病院か刑務所か土の中なんです。

(上記サイトより引用)

「薬物乱用者の行き着き先は3つしかない。病院か刑務所か土の中なんです」という言葉は、鬱病患者に「頑張れ」って言うのと同じくらいNGワードです。

そんなことを言って世間から隔離しようとするから、孤独感に苛まされるし、薬物での一体感や、秘密を共有する仲間意識が心地よく感じられてしまいます。

私が考えるもっともよいリハビリは、新しい社会システムへの移行です。

覚醒剤で得られるのは爽快感、疲労回復、頭脳明晰、性的な快感など・・・

さらに、「秘密を共有している」という一体感や、ふだんの自分ではない姿を見せられる仲間との時間・・・

つまりこれは・・・SMクラブやM性感で置き換えられないでしょうか。

ドラッグテストキットA&B(Drug Test Kit A & B)

最後に繰り返します。私は決して「覚醒剤は安全」と主張したいわけではありません。もちろん危険ですし、所持・使用が法律で禁止されているのも十分理解できます。

しかし、「一度使うと廃人になる」という情報が先行しすぎることによって、実際に使ったとき「あれ?廃人になってないからまだ大丈夫じゃね?」という心理状態になってしまうこと、それによって覚醒剤を使うのが日常生活の一部になってしまうことを危惧しています。常用も乱用も、罪は罪です。

必要なのは、そうじゃなくても満たされる世界と、受け入れてくれる社会ではないでしょうか。