危険ドラッグの製造方法 – なんでこんなことになったのか

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世の中に蔓延する危険ドラッグ。いまやもう、誰もが「あれは毒だよ」と言って手を出そうとしなくなるまで落ちぶれましたが、そもそもなぜこんなに危険になったのか、どうやって作り出されてきたのかを考えてみました。

アレクサンダー・”サーシャ”・シュルギン博士

まず、この人の存在を欠かすことはできません。「エクスタシー」の名前で知られる合成麻薬・MDMAを再評価し、世界中へ広めてきたアレクサンダー・”サーシャ”・シュルギン博士。アメリカの砂漠で行われているアートと音楽の祭り・バーニングマンへ妻のアンさんと一緒に参加して、トークセッションを行ったこともあります。

化学者であった彼は、PiHKAL(ピーカル)と、TiHKAL(ティーカル)という名前の伝説的な本を出版しました。

PiHKAL・TiHKAL

PiHKAL(Phenethylamines i Have Known And Loved)はエクスタシーの通称で知られるMDMAやペヨーテというサボテンに含まれ、シャーマンが伝統的に使ってきたメスカリンなど、神経伝達物質ドーパミンに作用するフェネチルアミン系のドラッグについて、

TiHKAL(Tryptamines i Have Known And Loved)はサイケデリクスの代名詞でもあるLSDやアヤワスカに含まれるDMT、マジックマッシュルームに含まれるシロシビンなど、セロトニンに作用するトリプタミン系のドラッグについて、製造方法・摂取方法・現れるメリットなど、これでもかというくらい大ボリュームで書かれています。

ちなみに、まだふつーに販売されています。一家に一冊(二冊)、英語ビッシリだけど本棚の飾りにもカッコイイです。

PiHKALが1991年に、TiHKALが1997年に発売されると、当然のように世界中の精神世界探求者が飛びつきました。インターネットが普及し始めた時期でもあったので、ネットを通じてたくさんの「合法ドラッグ」が販売されてきました。

個人的には、この当時の合法ドラッグ(5-MeO-DIPTや2C-T-7など、どちらもシュルギン博士の本に載っていたもの)は安全だったと思います。まぁ、目が潰れるとか言われたことはあるけれど、少なくとも私はまだ生存していますし、精神状態も(たぶん)安定しています。

しかし、用量や用法を守らずに摂取する人が騒動を起こしたり、金儲けのために販売する人などが現れたこともあってPiHKAL・TiHKALに載っているドラッグは次々に法律で規制されていきます。

こうなると、良質なお酒を造ることができなかった戦後の闇市で「カストリ」という粗悪な飲み物が出回ったように、PiHKAL・TiHKALに載っていそうで載っていないドラッグを規制対象になっていない成分を用いて作り出す「いたちごっこ」が始まります。

「α-PVPが禁止されただと・・・それなら、α-PHPだ!」とか「4-Meo-α-PVPならどうだ!」という感じです。

PiHKAL・TiHKALはシュルギン博士が愛を持って作り出し、自ら体験してきた内容でした。

しかし、いたちごっこで産まれたのは、いかに法の目を抜けるかだけが考えられていました。そこにはシュルギン博士のような愛はなかったように感じます。

安全なもの(PiHKAL・TiHKALに載っていたもの)が規制され、残ったのは毒ばかり。

なんとも残念ですが、法律の規制もあるし、現在の危険ドラッグは本当に危険なので、手を出さない方がよさそうです。観光客でも気軽に大麻が購入できるアメリカの州へ行くとか、座禅を組むとか、いろんなメソッドを用いて精神変容を体感してみましょう。

精神世界の奥深さを知ることは、大変有用だと信じています。