BOSE に代表されるアクティブノイズキャンセリング(以下ANC)機能付きのBluetoothヘッドフォン。だいたいどれも数万円しています。
銭はない!ということで、なんでも安すぎる中国の超巨大ショッピングモールサイト「Gear Best」を探していたら、約39ドルのANC機能付きBluetoothヘッドフォンを見つけてしまいました。おっとこれマジか。送料込みで42.38ドル。
目次
BH519 Bluetooth Noise-canceling Headphones
BH519 Bluetooth Noise-canceling Headphones
- 通信規格:Bluetooth 4.0
- 通話時間:12時間
- 音楽再生時間:12時間
- スタンバイ時間:200時間
- 充電時間:2~3時間
- リチウムイオンバッテリー内蔵
- バッテリー容量:350mAh
- 重量:約230g
Gear BestにあるBH519の商品ページを見ても、もはやメーカー名すら分かりませんが、イギリス製の「CSR 4.0」というチップセットを搭載しているようです。2015年にQualcommが買収した会社ですね。
Bose QuietComfort 35は音楽再生時間が20時間、重量は240g。まぁ、12時間再生できれば一般的な使用には支障なさそうです。
口コミが1件もなかったり、「BH519」で検索しても微妙に違う製品しか見つけられなかったり、不安はありつつも・・・たまには金をドブに捨てる覚悟も大切!ということで購入してみました。
1月6日に注文し、10日に受け取り。ヤマト急便で大阪から届きました。
BH519 外観
それでは、外観から見ていきましょう。
化粧箱のような外箱はなく、無地の茶色いダンボール箱です。
くぱぁ。黒い硬質ケースに入っています。
ケースの中にはヘッドフォン本体、英語の簡単なマニュアル、充電用マイクロUSBケーブル、3.5mmオーディオケーブル。
ハウジング部分にはメーカーロゴ等もなく、すごくシンプル。わずかに模様が付いていていますが、光の加減では見えなくなるくらいのさりげなさです。
左ハウジングには電源ボタンを兼ねたコントロールボタン。真ん中のボタンで電源のON/OFF。長押しでペアリングモードへ。電源をONにすると「パワーオン、コネクテッド」と音声でアナウンスが流れます。
左右のボタンは短く押すとボリュームのUP/DOWN、長押しで次の曲/前の曲へ。3.5mmのイヤフォンジャックが付いているので、Bluetooth接続だけではなく有線での接続も可能です。
さらにゴムカバーで覆われたマイクロUSBの充電コネクタとマイクの小さな穴。通話機能にも対応しています。
右ハウジングにはANCをON/OFFするためのスイッチ。ONにすると横のランプが赤く点灯します。本体の電源はOFFのままでもANCはONにできるので、音楽を聞いていないときでも使えます。同様に、本体の電源をOFFにしてもANCはOFFにならないので、使わないときには両方のスイッチをOFFにする必要があります。
ハウジングは横向きに回転できるので、コンパクトに収納可能。DJヘッドフォンのようにハウジングを反転させることはできません。
イヤーカップは耳をすっぽり覆うタイプ。クッション部分はぷにょぷにょとした揉み心地です。BOSEなどの高級機が「低反発マットレス」のような柔らかさだとしたら、BH519は座布団のような柔らかさ。
ほどよい強さの締め付け感なので、長時間の使用でもアタマが痛くなるようなことはありません。ただ、締め付けが強くない分だけ音漏れには注意が必要です。
素材はPUレザー(合皮)。汗などの水濡れには強いけど、長期間の使用で劣化していくという難点があります。気になる人はサランラップをぴったり貼って酸素に触れさせないようにして、アルミホイルに挟んで紫外線を防ぐのがよいかと思います。
サイズ感の表現のために鏡で自撮りしてみた。黒色なんでよく分からんですね・・・。
ハウジングが回転するところとか、付属のケースとか、ぶっちゃけていえばBOSEに似ていますね。
ANCをチェックしてみた
ノイズキャンセリングの性能がどのくらい優れているのか実験してみました。
地下鉄:ぐおーという低いノイズをしっかり消しています。完璧な静寂になるというより、8割減という感じでしょうか。
室内:エアコンの動作音をしっかり消しています。こちらはかなりの静寂ぷり。静かな分だけ、わずかに「サー」っというホワイトノイズが聞こえますが(ANCヘッドフォンではありがちな話)、音楽を再生すればまったく気になりません。
不快なノイズは消しつつ、外部の人の声はそこそこ聞こえます。インイヤータイプの密着度が高いイヤフォンだと、耳栓をしているようにすべての外部音を消してしまい、警官から話しかけられても気づかないことがあるけれど、BH519ならそういう場面でも大丈夫そうです。
BH519でいろいろ聞いてみた
それでは肝心の音質チェックをしてみましょう。ANCをOFFにすると、こもった感じの音に変わるので常時ONな感じがよさそうです。以下、ANCをONにして聞いてみた感想です。
よいです!聞きやすい音質で、Toshlのアゴから突き刺さってくるようなハイトーンボイスも明瞭です。前のめりな狂人ドラムも疾走感に溢れていていい感じ。
よいです!ウォーミーなキックやノイジーなハイハットの雰囲気がきっちり出ています。5,000円程度のヘッドフォンとは思えぬ高音質ぷり。解像度も悪くないのではないでしょうか。
よいです!ボーカルがきっちりハッキリ、コーラスの美しさ、メリハリのある音。ノイズが消える分だけ音に集中できますね。
総じて高音質です。やっすいヘッドフォンにありがちな強烈すぎる音の色づけ(ドンシャリ)や、音の解像度の悪さは感じられません。カリっとしたコントランストの強い音質で、どんな楽曲も万能に再生してくれます。ANC機能と相まって、いろんな曲をずーっと聞きたくなります。
BH519 まとめ
ワイヤレスヘッドフォンはやっぱり快適です。ワイヤレスイヤフォンは首の後ろにケーブルが来るタイプが多いけど、ヘッドフォンはアタマの上だけで完結するので、首まわりがスッキリするし、ケーブルが身体でこすれたときのタッチノイズもありません。
軽量で締め付けもキツくないので、長時間の使用も安心。
音質は想像以上でした。ANC性能も十分よいのではないでしょうか。実売5,000円でこの性能というのは素晴らしすぎますね。耐久性については、これからガンガン使って確認してみます。
「Gear Best」は見たことのない商品がたくさんあって、「これは大丈夫なのかな・・・」というワクドキ感が楽しいです。今回のように思わぬ良品に出会えることもあります。
※国内製品と違って「メーカー保証」や「メーカーサポート」は期待できないので、トラブル時は自己対応が原則となります
ノイズキャンセリングヘッドフォンが欲しいけど高いからなーという方、BH519はマジでオススメですよ!いやー、口コミが1件もない製品でアタリに出会えると嬉しいですね。今年で一番よい買い物をしました!
BH519 Bluetooth Noise-canceling Headphones
おまけ
BH519の型番で検索して出てきた、よく似た子たちをオマケで紹介します。
アメリカのアマゾンで売っている製品。ボタンやスペックが完全に一致しています。
こちらは日本のアマゾン。ハウジングやケースにロゴがある以外、ボタンやスペックは完全に一致しています。
「Gear Best」のは「無印」の商品で、OEMとしていろんなメーカーに出しているのかもですね。いずれにしても、「Gear Best」の安さがズバ抜けてます!日本のなんて約2万円ですからね・・・。