書評:旅がなければ死んでいた 坂田ミギー (著)

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久しぶりの書評です。「アラサー・独身・彼氏なしの世界一周ひとり旅」という、共感してよいのかダメなのか微妙なキャッチコピーで話題沸騰中の「旅がなければ死んでいた(坂田ミギー 著)」。

読んどいた方がよいです。

まず、この手の旅本にしては信じられないほど分厚い!!!!!!!!!! なんと320ページ!!!!!!!!!!

ちなみに、名著として名高い「世界一周ホモのたび」は133ページなので、3倍近いボリュームなのである。

そして内容に遠慮がない(よう)!!!!!!!!!!!

女子旅本にありがちな「実はこの写真、ノーブラなんです♡」ぐらいの屁みたいなツッパリではなく、ギリシャのヌーディスト島では全裸でテント生活を送り、アマゾンでは遠慮なくアヤワスカを飲み、アメリカでは自転車で走り回る全裸パレードに参加して(全裸多いな)、たぶん抜け落ちた陰毛の数は一本二本ではすまないハズ(全裸でテント暮らしを続けていると、テントのすみっこに陰毛がたまります)。

そして、世界一周の最後の街・ロサンゼルスではビックリな結末が訪れるという・・・マジかと・・・

なんつーか、このくらい「濃い」コンテンツってホントに大切ですよね。

素材集から集めて作った絶景本とか、街ブラ番組みたいなうっすいものでは、満足はしてもドキドキはしません。宇宙が虚無から一気に誕生したように、中途半端な状態は何も生まないです。

さらに、この本の初版の印税分は全額ケニアのキベラスラムに寄付されるとのこと。マ、マジすか。本一冊作るのってそーとーな苦労があって、印税をフトコロに入れなかったらタダ働きみたいなもんですけど、男気のある判断に濡れますね・・・。

表紙が半ケツ写真ゆえ、人前で読むのは憚れるかもですし、学校の図書館では所蔵しづらいかもですが、マジでこういうのは読んどいた方がいいです。

最近、旅という旅はしていないな俺。ひょっとしたら死んでるのかもな俺。そんなことにも気づかされた一冊。

オススメです。