アメリカの砂漠で毎年行われている、アートと音楽とトンデモ発明と悪フザケのフェス「バーニングマン」。いまじゃすっかりメジャーになってチケットが1分で売り切れてバイラルメディアがまとめまくっていますが、まだこのイベントがアンダーグラウンドでサイケデリックシーンと強く結びついていた1995年から2007年までの13年間に渡って、会場内で「Piss Clear」という新聞がリアルタイムに毎日発行されていました。
当時のバーニングマンには2種類の新聞がありました。
ひとつは、オフィシャルが発行する「Black Rock Gazette」。こちらはオフィシャル情報なので、まぁオフィシャルな内容です。「Piss Clear」は、オフィシャルとは異なった視点でユーモアたっぷりに作られたオフザケ新聞です。
編集長は毎日髪の色が変わるエイドリアン・ロバーツというおネイさん。DJもこなすし「MDMAをキメた砂漠はサイコー!」なんて発言にも共感できる、イカした人です。
そういえば、1998年ころにエイドリアンへメールを送って「Piss Clearを日本語にしてよい?」と聞いたら「よいよ」という返事をもらったけど、けっきょくやってないな俺・・・。
モノゴトっていろんな面から見て、いろんな角度から情報発信されるべきだと思います。単一の情報が薄くコピペされるだけのバイラルメディアや、オフィシャルサイトからの情報のみではなく、もっともっとユーモアあふれる情報がいろんなイベントで存在すればいいなと思います。
この本は「Piss Clear」のすべてが収録されたものすごい一冊です。ボリューム満点です。砂漠の歴史を知りたい人、必携です。もちろん俺も持っています。