若者に大麻が蔓延するのは、貧困とネグレクトに原因があることも知って欲しい

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「若者の大麻汚染」がしばしば報道されます。その中では、「危険ドラッグの規制を強めたので大麻に回帰した」とか「海外で解禁が続いているから」とか「大麻は安全という情報に影響を受けた」とか、オトナは好き勝手な勘ぐりをしていますが・・・

【外部サイト】少年に広がる大麻 危険ドラッグ取り締まりで「回帰」か:朝日新聞デジタル

若者に大麻が蔓延するのは、貧困とネグレクト(育児放棄、児童虐待)に原因があることも知って欲しいです。オトナの好き勝手な勘ぐりとして、今日はそんな話を書いてみます。one, two, ready steady go.

幼少期から、満足な教育も、愛情も受けることができず、とにかくすべてに飢えていた。父親には会ったことがなく、母親は寝ているか、留守にしているのかのどちらか。公園で母親と楽しそうに遊んでいる子供を見ると、「オトナなのに子供と遊んでいる」ことにはっとさせられたときもあった。ウチの母親は「子供を子供扱いしない」という教育方針を言い訳にして、あんな表情をしたことがなかった。

娯楽のない日々。周囲との違和感。

最初は、母親のタバコや酒をくすねるところから始まった。数の管理ができない母親だから、家から何かがなくなっても気づかれることはなかった。そこで得られた変性意識体験は、怠惰な時間を少しだけ早めてくれた。

小学校では、同じようなヤツと出会った。わずかな差だけれど、確実に他の家庭の子供とは違っていて、たぶんそれは子供同士も、親たちも気づいていたと思う。

そいつから「風邪薬でトリップする」という方法を聞き、薬局で万引きを繰り返した。同じ店で何度もやっていると空き箱を置かれてしまうので、少しずつエリアを拡大していった。

中学校で出会ったのが「処方箋トリップ」。赤や青の錠剤を大量に持っているヤツがいた。おそらく、親や兄弟に処方されたものを、ウチのようにくすねていたのだろう。

しかし、風邪薬トリップも、処方箋トリップも、どちらも強すぎた。気がついたらアタマから血を出していたり、意識がブっ飛んだまま、マンションのゴミ置き場で数時間眠っていたこともある。痛みが薄れるからか、リストカットや根性焼きをするヤツもいた。ほどなくして、中学校から「もう来ないでくれ」と言われた。

校舎の裏でヨレていると、「大麻を使いなよ。バレたらダメだけど、バレなかったら大丈夫だよ」と、後に恋人になる女の子が教えてくれた。父親が窃盗でパクられ、処女のころから援交をやっているというウワサのあった子だ。

大麻は風邪薬や処方箋に比べて、はるかに安全だった。

内臓をやられることがないどころか、食欲が出てきた。初めて芸術を美しいと思った。音楽に耳を奪われた。これまでのトリップと違い、日常のさまざまなことをキラキラと輝かせてくれた。

そして、大麻はキメている最中も、抜け終わった後も、暴力的な感情になることがなかったため、誰かと一緒にキメることができた。仲間だ。

仲間たちと大麻を回しながら、音楽を聞いた。気がつくと、あの子が横にいた。俺を叩きつけた母親の手はとても固かったのに、その子の手はとても柔らかかった。タバコとアルコール、なにか酸っぱい匂いのした母親とは違い、女の子ってなんていい匂いがするんだろうと思った。寒いときはふたりで毛布にくるまった。誰かの体温があると、こんなに暖かくなるのかと驚いた。尿意をもよおしたけれど、極限までここから出たくなかった。

ここにいるヤツらは、ドイツもコイツも「みんな」とは違う。だけど、俺たちはみんな一緒なんだ。

そのうち、大麻は自分たちで栽培できることを知った。仲間のひとりが、栽培場所も用意したらしい(おそらく、ヤクザか半グレが所有する物件だろう)。機材もマニュアルもそろっているから、そのとおりにすれば大丈夫と言われた。栽培したうちの7割は「上の人」に納める約束だった。手元に残るのはたったの3割だが、それは自分たちで吸っても、売ってもよいらしい(おそらく、7割の大麻が渡る先とは顧客層がまったく違うから、販売を許してくれたのだろう)。

目張りされた広い室内で、空気清浄機の音と、扇風機の音を聞きながら、赤や青が混ざった生育ランプの明かりに照らされる大麻草を見ていると、不思議に落ち着いた。ここはなんて静かで安全で平和な場所なんだ。そんな気持ちになった。いつまでもこうしていたいと思った。

ここで大麻を育てていれば、仲間と一緒にいられる。金も手に入る。生活が安定してきたら、彼女を風俗から上がらせよう。安らかな家庭。そう、まるでこの時間のように、安らかな家庭を持つことだってできるかもしれないんだ。

大麻のハーベストは感動的な体験だ。キラキラとしたバッズが完成すると、なにか「成し遂げた」気分になった。

オトナは身勝手だ。もしココがパクられたときには、すべての責任は俺が負うことになっている。何かを話したなら、実家はメチャクチャにされるだろう。あんな母親でも、俺にとっては唯一の親だ。俺の地元はココにしかない。

そんなオトナに言いたい。

  • 大麻は風邪薬や処方箋のトリップよりも安全だったこと
  • 初めて仲間と出会えたこと
  • 自分に役割と、達成する喜び、報酬を与えてくれたこと

俺が欲していたのは、究極的にはこの3つだったのかもしれない。

風邪薬や処方箋ではなく、プールや遊園地で遊んでみたかった。本当は勉強もしたかったし、修学旅行にも行きたかった。家にいると母親は「あれ、いたの?」と声を掛けてきた。オトコが来るときには何時でも家から出てなくてはダメだった。

例の彼女はよく「私、バカだけどがんばるよ」と言って出勤していた。「お店にいると、みんなすごくやさしくしてくれるから嬉しい」と喜んでいた。彼女をバカに育てたのは誰だ? やさしくしなかったのは誰だ? 目一杯射精をした後で「こんな仕事、いつまでも続けていたらダメだよ」と説教してくるオヤジの思考回路はどうなっているんだ?

オトナはいつも誰かのせいにする。自分たちは間違っていないと盲信している。「どうしてキミはこんなことをしたの?」と、素知らぬ顔で聞いてくる。俺たちを欠陥品のように扱う。何もできないことを知っていながら、やりたいことを見つけろという。帰る場所がないことを知っていながら、こんなところになぜいるのかと問う。

よう、俺たちはアンタの内側にある闇だ。目を背けてきた事実の実存だ。大麻が広がっているというのなら、それは危険ドラッグのせいでも、インターネットのせいでも、スマホのせいでもない。アンタの内側にある闇や、目を背けてきた事実が膨れてきている証拠だ。

アンタたちが俺たちをゴミのように扱い、定時になったら家に帰って団らんを過ごすように、俺は俺の世界を生きさせてもらう。俺には俺の世界しかないんだ。

煙の中では誰もが平等だった。あの部屋はとても静かで平和だった。俺はただそれを願っていただけなんだ。

※違法行為を助長するものではありません。日本国内で大麻を所持・栽培すると、いかなる理由であれ法律で罰せられます。法律を遵守することは国民の義務ですが、法律を変える権利も国民は有しています
※大麻の画像は素材サイトより合法的に使用しております。私が栽培・所持しているものではありません