Windows10を搭載したノートPCの低価格化が進んでいます。10万円以下なんて当たり前で、3万円台から購入できるのもたくさんあります。個人的に気になるモデルをピックアップしてみました。
この価格帯のPCは、だいたい以下のような共通点があります。
- 画面の解像度が1,366×768ドットと高くないので、ウィンドウをたくさん開いて作業するのには不向き
- CPUがAtomやCeleronなので速くはない
- メモリは2GB程度。増設不可
- 記憶領域はHDDではなく、内蔵のメモリへ。32GB程度。MicroSDカードを使えば容量UPが可能
本体の記憶容量が少ないため、インターネットに接続してクラウド上のデータをメインにして使う感じですね。MicroSDカードの価格が下がっているとはいえ、メインマシンとして使うには工夫が必要です。持ち歩き用のサブマシンという位置づけがよいと思います。
目次
クラウド上のデータって?
手元のPCの中にあるHDD等に保存するのではなく、インターネット上のデータ領域へ保存していくのがクラウドサービス。使っているPCが壊れても(データが手元にないので)大丈夫だし、スマフォやタブレットなど、さまざまな端末からアクセスが可能です。難点としては、インターネットへつなげている前提になることと、月額利用料金がかかる場合もあること。
たとえば、デジカメで撮影したデータは「Googleフォト」や「アマゾンプライム」のサービスを使えば、ほぼ無制限にアップロードが可能です。音楽なら「Google Play Music」や「アマゾンミュージック」を使うことで、PC本体へ音楽データを保存しておく必要がありません。私はMacのDockからiTunesを削除してしまいました。
テキストの書類など、一般的で雑多なものはDropboxやGoogle Driveへ保存しています。
ソフトウェアはどうなるの?
3万円という格安価格ながら、Chromebookやタブレットとは違ってフル機能のWindows10を搭載しているから、Windows用のソフトならほとんどすべてがインストールできます。WordやExcel、Adobeの画像ソフトだってちゃんと動くのは心強いです。
最近はソフトをパッケージ製品として購入するのではなく、毎月1,000円くらい払って使う「サブスクリプションサービス」を利用することが多いです。サブスクリプションサービスだと「MacとWindowsそれぞれにインストールしてもいいよ」という規約のものが多いので、同じ月額料金のままで両方へインストールすることができるのもお得な感じです。
前置きが長くなりました。それでは気になる機種を比較してみます!
3万円台のWindows10ノートPC比較
ASUS EeeBook X205TA
- OS:Windows 10 Home 32ビット
- 画面サイズ:11.6型ワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)
- 重量:約980g
- バッテリー:約12.8時間
- CPU:インテル Atom Z3735F
- メモリ:2G
- 保存装置:32GB
価格.comのアワードも受賞した人気機種。デザインもシンプルで美しい仕上げ。青・白・赤の3色があり、プラスチックボティだけど上質な感じで、安っぽさがありません。1kgを切る重量と長いバッテリー駆動時間なので持ち運びに便利そう。CPUがAtomというところが不安なのと、USBが高速な3.0じゃなくて昔ながらの2.0なところが微妙。
Dell Inspiron 11
- OS:Windows10 Home 64ビット
- 画面サイズ:11.6型ワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)
- 重量:約1,180g
- バッテリー:約9時間
- CPU:インテル Celeron N3050
- メモリ:2G
- 保存装置:32GB
ASUSと非常によく似たスペックながら、CPUが14nmプロセスルールの最新型Celeronなので少し速そうな一台。デザインは昔の白いMacBookみたいな印象。3万円PCの中では珍しい「非光沢(ノングレア)液晶」なので、映り込みが少なく長時間の作業でも大丈夫。性能は申し分ないけれど、ディスプレイのまわりを黒い角丸で囲っているデザインが個人的には好きじゃないので悩ましいです。
HP Stream 11
- OS:Windows10 Home 64bit
- 画面サイズ:11.6型ワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)
- 重量:約1,180g
- バッテリー:約10.5時間
- CPU:インテル Celeron N2840
- メモリ:2G
- 保存装置:32GB
Dell Inspiron 11の一世代前のCeleronを搭載。ボディカラーがかなり青いです。重量はDellと同一。青色に魅力を感じなければ、特に選択する理由がなさそうな一台。どことなくアメリカの大学生向けなイメージ。
Lenovo S21e
- OS:Windows10 Home 64bit
- 画面サイズ:11.6型ワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)
- 重量:約1,200g
- バッテリー:約7時間
- CPU:インテル Celeron N2840
- メモリ:2G
- 保存装置:32GB
HP Stream 11と同じCPUを搭載し、スペックも非常に似ているLenovo S21e。ここまでスペックが似ていると、本体デザインが好みかどうかで決めるのが一番ではないでしょうか。その点で・・・ちょっとこの、いわゆる「DOS/V」な時代を引きずっているようなデザインは・・・です。
Acer ES1
- OS:Windows10 Home 64bit
- 画面サイズ:11.6型ワイドTFTカラー液晶(1,366×768ドット)
- 重量:約1,250g
- バッテリー:約6時間
- CPU:インテル Celeron N3050
- メモリ:2G
- 保存装置:32GB
Dell Inspiron 11と同じ、最新のCeleronを搭載。バッテリー駆動時間は6時間と短めで、ASUSと比べると300g近く重いため、快適に持ち歩けるかという点では不安が残ります。自宅メインで使うなら選択肢に入れてもよさそうです。
3万円台のWindows10ノートPCまとめ
CPUは非力だけど、重量とバッテリーの持続時間で抜きんでているのはASUSです。デザインもシンプルで好印象。DELLは最新のCeleronを搭載しているのが魅力だけど、デザインが個人的には好みではない・・・。HPはCPUがDELLより一世代古いし、Acerは重量とバッテリーに不満が残ります。
ASUSのは発売されてからもう1年たっているし、USB 3.0を搭載したものにそろそろマイナーチェンジしてくれれば即買いなのですが、いまのモデルでも購入してしまいそうな完成度です。
※後日追記。USB 3.0を搭載した後継機種が登場しました。CPUはATOMのままですが、若干スピードアップしています。
そして、このクラスのPCを見ているとエントリーモデルでも10万円以上するMacは本当に高く感じます。Windows PCの場合はGoogleやアマゾンが提供している先進的なクラウドサービスを遠慮なく活用することができるから、本体のスペックを肥大化させる必要がありません。でも、Macの場合はアップルが販売しているという手前、アップルのクラウドサービスを使うことが前提になってしまいます。そう、あの使いづらくて役立たずなiCloudを・・・。
しばらくは(ひょっとしたらずっとこの先も)格安なMacは登場しそうにないし、Windows8は微妙だったけど10ならマシになっているし、IEもようやく終了したので・・・私が次に買うのは3万円のWindows PCになりそうです。
ASUS、ポチっとしてしまおうかしら!
※後日追記。ASUSをポチりました。