ゼロ年代に沸き起こった格闘技ブーム。その中心にいて、そしてさまざまな変化を起こしたキッカケになったのは、やはりこの人、ボブサップです。
格闘技術や格闘センスに裏付けされた戦い方ではなく、巨大な体で突進してボコスコ殴って勝つというのは、一方では賞賛を、一方では批判を集めました。
さらには、試合のボイコットや無気力試合などでなにかと世間をお騒がせのサップが・・・胸中を語った分厚い一冊!!!!!!!!
いやー、これはおもしろいです。読みやすい本だから、あの当時に格闘技を見ていた人ならガーっと読んでしまえます。
サップの生い立ちや、アメフトでの挫折、プロレスでの挫折、そして日本のマットへ・・・。
読んでいてすごく印象的だったのは、サップは契約金やファイトマネーの金額を細かく記憶しているということ。この本は「サップが喋った内容を文字にして本にまとめた」という類いのものですが、10年前にいくらで契約したなんて、なかなか覚えられるものではないと思うのです(もちろん、どこまで正確なのか不明ですし、後から調べて追記したのかもですが)。
そして、なんといっても刮目すべきはサップのおしっこマニア度。
クラブで知り合った看護師の女の子から顔面放尿プレイをされて、すっかりハマってしまったことを包み隠さず語っています。
もちろん、人気絶頂のサップだったから、その看護師以外にも公認の女の子がいました。あるとき3Pに挑戦してみたところ・・・いつものように看護師は放尿プレイを提案。もうひとりの子に放尿するよう伝えたけど、その子はそういうプレイに慣れていなかったために放尿に失敗。それを見た看護師が激高し、サップも「今日はふたりのおしっこだぜ」と楽しみにしていただけに意気消チン。
これをキッカケとして、3人の関係は終わってしまったとのことでした。でも、いまでもサップはおしっこをかけてもらったり飲んだりすると当時を思い出すようです。えーと、何を言ってるんだサップ・・・。
かつて、ロシアのシャーマンは幻覚性のキノコを食べた後、自分の尿をまわりの信者へ飲ませたそうです。キノコの成分が尿に残るから、間接的に信者も神秘体験を行うことができました。
※私も幻覚性のキノコはよく食べていましたが、さすがにこのプレイはやったことがありません。
ドーピングチェックが厳しいスポーツ・格闘技界において、自分がどんなものを食べて、どんな薬を飲んでいるのかというのは、ものすごく気を遣うところなハズ。薬物が尿に残留すると考えたときに、どんな薬を飲んでいるのか分からないような他人のおしっこをゴクゴク飲んでいたらダメだと思うのですが・・・いかがなものでしょうか・・・。
タイトルは「野獣の怒り」という強い表現になっているけど、怒りの矛先はさまざまなビジネスチャンスを逃し、格闘家を裏切り続けたK‐1 谷川体制に向けてのものです。ほかは、どこか寂しさを感じる内容でした。
・・・そういえば、格闘技ブームでサップが人気者だったゼロ年代に「放尿の瀧」という専門店が歌舞伎町にありましたね・・・サップ、お世話になったのかな・・・。