若年層への浸透や清原(元)選手の逮捕などで連日報道されている感じのある薬物関連の話題。前途ある若者たちや球界を代表するヒーローが逮捕されてしまうのは、本当に悲しく感じます。
そんな折り、前全農代表理事専務の加藤一郎さんが「大麻は大魔か」と題したコラムを農業協同組合新聞の電子版に公開しました。農協、JAというヤツですね。
【外部サイト】故を温ねて新しきを知る|コラム|JAcom 農業協同組合新聞
加藤一郎さんは以下のような委員を務めておられる、ざっくり言えば「しっかりした方」です。TPPの議論でもメディアに登場されていました。
- 日中韓FTA産官学共同研究委員
- (独)農畜産物振興機構評価委員
- 千葉大学大学院環境園芸学評議委員
- NPO植物工場研究会理事
- 千葉大学付属病院学外有識者委員
- (一般社団)漢方産業化推進研究会アドバイザー
以下、コラムからの引用と私の感想です。
医療用大麻は米国、欧州では医薬品として末期癌患者に対する鎮静剤、腰痛緩和剤等の疼痛管理としての使用が増大している。
大麻の主要成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノイド)の含有量は日本産0・1%と低く品種改良もされていないが、欧米では品種改良が進み含有量は14~19%まで高くなり、1970年代と比較して20倍に達している。
そう、日本原産の大麻はTHCの含有率が非常に低いのが難点でした。北海道で自生している大麻と呼ばれるものを喫煙しても、ただノドに辛いばかりでメリットが非常に弱かったと聞きます。それに比べると、完全に管理栽培されている大麻なら、もはやTHCの含有率が30%を越えるものさえあります。
※北海道で自生している大麻は当然のごとく警察にマークされています。吸ってもメリットないし、わざわざリスクを犯して罠に引っかかりに行くのは絶対に止めましょう。
カナダ政府は医療用大麻の市場は今後10年で13億カナダドルの規模に拡大する見通しを示している。欧米では大麻の医療・栽培分野での研究開発が進むなかで我が国では大麻取締法の規制によりほとんどなされていない。
医療用大麻はもちろん、嗜好用大麻の解禁が進むアメリカでは、さまざまな品種や商品、ブランドが毎週のように発表されています。サンフランシスコで配っている「ぴあ」みたいなフリーペーパーの巻末は大麻ショップの広告だらけです。それに比べて、日本では薬物関連の感想を書いただけでGoogle AdSenseの規約違反として怒られてしまいました。
THCを含まない大麻の茎やタネから作られた「CBDオイル」は完全に合法的な商品として、ようやく日本でも気軽に購入できるようになりました。しかし、輸入品に頼っているために毎日使うには値段が高いという現実があります。
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江戸時代には外科医花岡青洲は世界で初めてチョウセンアサガオとトリカブトを主成分とした6種類の薬草を使用して全身麻酔薬を完成させていたが、明治に入り西洋医学一辺倒の流れのなかで忘却された。
チョウセンアサガオといえば、BADにしかならないことで有名な「ダチュラ」ですね。大麻の観察もできる、でたくさん結実していました。暖かい季節になったらケシの花も咲くので、一度は見に行ってみましょう。
この遅れをと取り戻すために、我が国の最新技術を誇り、厳密な管理が可能な「密閉型植物工場」での大麻栽培・品種改良を厚労省の友人に提案したところ、残念ながら「違法ハーブ」の取り締まりが最重要課題の一つであり、理解が得にくいと言われた。だが、医療用大麻,麻としての大麻栽培技術開発とその産業化こそが、規制緩和の正しい道と考える。
そして、「密閉型植物工場での大麻栽培・品種改良」を非公式ながら厚生労働省の友人へ提案され、「難しそうだ」という回答を返されています。
大麻取締法という法律がある以上は仕方のないことかもしれません。
しかし、前全農代表理事専務というしっかりされた方がこういったことを考えておられ、それを署名執筆でコラムとして公開しているというのは、医療大麻の解禁を待ち望む人たちには福音ですね。
いまの日本でわざわざ法律を犯して大麻を所持する必要は一切ないと思います。「違法ハーブ」という印象を減らして、海外でのムーブメントを日本に招き入れるためにも、難病者へ適切に医療大麻を届けるためにも、正しい知識をひとりひとりが身につけることが大切でしょう。
嗜好用大麻が海外旅行者にも解禁されているコロラド州へ行けば、尻から煙が出るほど吸いまくれるわけですし、いまはとても大切な時期だと思います。法律違反はダメ、ゼッタイ!