エピディオレックスの承認による、CBDオイルの終わりの始まりの予感

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GWファーマシューティカルズ社が製造する、大麻由来の成分「CBD」を含んだ治療薬「エピディオレックス」の治験が日本でも始まる見通しです。

ようやく日本も医療大麻の解禁に一歩近づいた!という喜びとともに、今後、場合によっては「CBDオイル」などのCBD製品が規制の対象になるかもしれません。

まずおさらい。2017年くらいまでの話です。

  1. 大麻から抽出される「CBD(カンナビジオール)」という成分は、いわゆるマリファナのような酩酊作用を持たず、幅広く健康面での効果が期待できることが分かりました。
  2. そのため、世界中で「CBDオイル」や「CBDリキッド」といった、CBD配合の製品が開発・販売されるようになりました。
  3. 日本には「大麻取締法」という、大麻草やマリファナを規制する法律があるけれど、CBD製品は大麻取締法の規制の対象ではないので、合法的にCBD製品を所持・使用できました。
  4. 日本でもCBD製品を販売する、「CBDオイル輸入販売 CBD LAB」や「CBDオイルの正規輸入通販サイトHemp Navi」のようなお店が増えました。

はい。ここまでの時代は、CBDオイルは「健康によいらしいけど、特定の疾病を治療する医薬品じゃないよ。栄養補給のサプリメントだよ」という扱いでした。医薬品ではなくサプリメントであったからこそ、医師の処方箋などを必要とせず、誰でも好きな量だけ購入できていました。

しかし、2018年の6月に、イギリス・GWファーマシューティカルズ社が製造するCBD製品「エピディオレックス(Epidiolex)」がアメリカ食品医薬品局(FDA)から医薬品としての承認を受けました。

【外部サイト】大麻由来のてんかん治療薬を初承認、米FDA 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

FDAによると、同薬は激しい発作を引き起こすレノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome)とドラベ症候群(Dravet Syndrome)の治療薬として承認され、2歳以上の患者が対象だという。

現在、欧州医薬品庁(EMA)もエピディオレックスの審査を行っており、治療薬として承認を推奨するかどうか来年早々にも結論が出る見通し。(c)AFP

(上記サイトより引用)

エピディオレックスはCBDの濃度 10%の製剤です。ここらへんと同じくらいでしょうか↓

つまり、CBDは医薬品である!という太鼓判が押されたのです。

その結果、アメリカのいくつかの地域ではCBD入りの食品を提供していたお店が「医薬品を食品に入れるのはダメ」という理由から規制を受けることになりました。

【外部サイト】大麻関連食品に新たな壁、医薬品登場で取り締まりも – WSJ

そして、日本でもエピディオレックスの治験が開始されるとなると・・・

ちまたに溢れるCBDオイルやCBDリキッドなどのCBD製品は「医薬品と同じ成分を含んでいる」ということで・・・輸入や販売が規制されるのではないでしょうか。

サプリメントならコンビニでも売っているけれど、風邪薬を売っているのは薬局だけみたいな感じで、サプリメントを売るのと医薬品を売るのとは大きく違います。また、個人輸入をするときにも制限がかかります(ただし、CBD製品の個人輸入はオススメできません)。

うーんこ れは悩ましいですね。

もちろん、治療に必要な人へ高品質なCBD製品が安価で届けられるようになるのは喜ばしいことです。エピディオレックスの薬価は分かりませんが、少なくとも市販のCBDオイルよりは安くなるでしょう。

しかし、それと同時に「治療ではないけれど、健康やリラックスのためにCBD製品を使っています」という人たちの敷居が高くなるのはキツいです。たとえば、私が病院へ行って「最近あまり調子がよくないのでCBDが欲しいのですが・・・」と言っても、医師の判断では「キミにはCBDは必要ないよ!とりあえずリタリン出しておくね!」という、かつての東京クリニックのようなことになるかもしれません。

※東京クリニックとは、2007年当時に「出会って3分でリタリン」と呼ばれるほど、気軽に過剰にリタリンを処方していたクリニックです。現在は閉院。

うーん・・・

もっぺん書きます。

「CBDは医薬品」と認められて、治療に必要な人へ安価に届くのはよいことです。

でも、「医薬品だから誰でも買ったり・売ったりしちゃダメよ」となって、治療以外で必要としている人に届きにくくなるのは残念です。

はてさて、どうなることやら。僕らの未来はどこにある。

後日追記:濃度による棲み分けについて

上記のブログ記事は、近い未来の想像でしかありません。まだ、日本政府は「CBDを医薬品と認める!」とも「認めない!」とも言っていません。それを見極めるために治験を開始する、という段階です。

処方箋薬と市販薬のように、エピディオレックスよりも濃度が低いCBD製品なら今後も市販され続けるんじゃない?というメッセージをもらいましたが、もちろんそれも推測にしかすぎず、さらに -繰り返しになるけれど- エピディオレックスって濃度が10%( 100 mg/mL)しかないのですよ。

【外部サイト】Frequently Asked Questions | EPIDIOLEX® (cannabidiol) CV

EPIDIOLEX is an oral solution of cannabidiol (100 mg/mL) in sesame seed oil.

(上記サイトより引用)

で、2019年の現在はCBD濃度が10%以上の製品ってザラにあるんですよね。

24%のCBDオイルとか・・・

吸収に優れた10%のCBDリキッドとか・・・

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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もし、医薬品としてのエピディオレックス(10%)よりも低い濃度のものしか認めない!みたいなことになったら、ここらへんの高品質な製品が一掃されそうで怖いです。個人的には「CBDらしい」体験を得られるのって少なくとも5%以上の濃度が必要だと感じています。

また、同じ成分の市販薬でも、日本のと海外のって値段がすっっっっごく違うこと多いですよね。花粉症の薬「アレグラ」も、海外製なら激安です。

将来的に「日本の製薬会社のCBD製品」がマツキヨとかに並び始めたとして、いまネットで購入できる海外製のCBD製品より、ずっとずっと高くなるかもしれません。で、個人輸入しようとしても「医薬品は2ヶ月分しか輸入できない」という制限があるし、CBD製品特有の「このCBD製品はTHCを含んでいませんよ」という証明が必要になったり、

いろいろな敷居が上がりそうです。CBDオイルを輸入販売している代理店さんも、いきなり絶滅させられるかもですね・・・。

はてさて、どうなることやら。僕らの未来はどこにある。