【書評】マーシーの薬物リハビリ日記

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ますます世間をお騒がせの田代まさしの最新刊。全編脱力マンガなので、あっという間に読める一冊です。

この本でマーシーは・・・自身が逮捕されるキッカケとなったシャブ(覚醒剤)について・・・まったく反省していない!!!!!!! むしろ清々しく「自分は薬物依存症」という病気である、と開き直り、前向きに生きようとしています。

まぁ、ムリに克服しようとしても克服できない自分の性分は、「俺はこういうヤツなんだ」と開き直った方が早いし、まわりも扱いがラクになります。

この本は自伝的なものなので、少なからず美化されているところもあると思います(裁判で語った内容と異なってたりしても困るだろうし)。

売れっ子タレントのプレッシャーから無意識のうちに盗撮を行い、おもしろくありたいと願うばかりにシャブを使い始めて逮捕され、家族が戻ってこないことに自暴自棄になってシャブをまた使い・・・いいカモだと思われたのか、復帰の握手会ではプッシャー(密売人)から連絡先とともにシャブを手渡され・・・(まわりも気づけよ!)

「有名人だからこそ」の逃げられなさ、面倒くささもたくさん描かれていました。

で、この本はすごく素直な本なので、実はシャブそのものについては「悪い」とも「危ない」とも言ってないんですよね。「シャブがないとやってられない」と渇望してしまう状態は怖いと言ってるけど、シャブそのものは(ウワサによくあるような)禁断症状も凶暴になるメリットもなくて、頭は冴えるし気持ちいいし、サイコーですよ、と。

その一方で、危険ドラッグは法の目をかいくぐるためにムリヤリ作られていて、安全性も確認されていないので毒と同じだと一蹴しています(シャブはもともと医薬品なので安全性は確認されている)。

あと、本の表紙には大麻やラッシュのような絵が描かれているし、帯には「覚醒剤・大麻・コカイン・危険ドラッグ・・・」と文字が並んでいるけど、実際に登場するのはシャブだけです。

そして・・・本の中でマーシーがたびたび訴えているとおり、薬物犯罪者を一般の刑務所へブチ込むのは、メリットがないと思います。そうじゃなくて、薬物依存症というのを治すためのプログラムを実践させるべき、と。

すんごい乱暴な言い方をすると、いまの日本にはシャブをやりながらジョブをこなしている人なんて山ほどいるだろうし、大麻も電マと同じくらい使用されていると思います。

※いまの私はシャブもジョブも、大麻も電マも所有しておりません。電マくらい買おうかな。

その人たちはそういったものと上手に付き合っているんで、それがバレただけでいきなり殺人犯や泥棒と同じ扱いをされるのは、かなりおかしな話だと思います。昨日までふつーだったのにね。

もちろん、すべてのドラッグを解禁せよというのではなく、それに代わる手段や状況を提供した上で、使用をさせなくしないと、なんも変わらないよなと思うのです。いたちごっこです。

私の願い

日本はドラッグ後進国と言われます。アメリカでは医療大麻が盛んに活用されているのに、日本では研究することすらままならないです。そういった犯罪で逮捕された人への風当たりも非常に厳しいです。

ホームドラマで大麻が笑い話として登場することもありません。

んで、これは日本に「ドラッグネタの芸人」がいないことも大きいと思うのです。アメリカだとチーチアンドチョンとか、ダグ・ベンソンがいるのに、日本にはいません。

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田代まさしはこのポジションに行って欲しい!!!!!!! シャブだからちょっと難しいかもだけど、ダジャレの帝王のセンスを活かし(シラフで)、おもしろおかしく笑い飛ばせるようにして、母親から「あんたも田代まさしみたいになるで!」と怒られるような、もしドラッグを使って不安になりそうな心境のときも「これ、マーシーも使ってたヤツだ」と、ちょっと安心できるような、カミングアウト芸人を追究して欲しいなと思います。

がんばれマーシー!!!!!!!